色は遺伝するのか? 赤ヒラタ♂+デカ♀との累代に期待!
種親 赤ヒラタ♂42mm (H24.06月樹液採集)
♀34.5mm (H24.08月樹液採集)
■ 千葉県内房産のヒラタクワガタです。
赤ヒラタと呼ぶには大げさかも知れませんが、地元で採集しているヒラタクワガタの中に時々「赤味を帯びた色」をした固体が採れます。
今回、種親に選んだ♂もそんな色をした固体です。
翅側はなんとなく赤っぽいかな?と言う程度なのですが、それでも上翅はおしりに近いほど赤味が強くなっており、腹側は一見して赤味が強く出ているのがわかります。足も赤いです。
通常のヒラタと比較する為、採集時期が同じだった♂と一緒に撮影(H25.5月)してみました。
なかなかうまく色味を写真に表せないのですが、いかがでしょう。その違いわかりますか!?
羽化した直後のヒラタクワガタは、赤い(オレンジ)色をしています。その後、蛹室の中で2週間〜1ヶ月程度経過する頃までには黒くなる感じです。この2頭は共に昨夏の採集個体なので、あれから9ヶ月経った今でも黒色化していないと言うことは赤味を帯びた固体といえそうです。
ブリードするにあたって、できれば♀も赤系であれば次世代の体色がどうなるのか?
そんな楽しみも増えベストブリードなんですが、なかなか簡単には巡り合えません。
その代わりパートナーには♂と採集場所が同じデカ♀34.5mmを選びました。
ワイルドの♀でここまで大きいサイズの固体を採集できたのは初めての事なので、このペアから幼虫がうまく採取できれば大型ヒラタへの期待も含め、これはこれで今年の楽しみとなります!
H25.04.28 ペアリング開始
- ・H25.04.28 : ペアリング開始
- ・H25.05.03 : 産卵セットへ♀のみ投入
- 飼育方法は今年も常温でガンバリマス。
【今回の産卵セット方法】
- ・昆虫ケース(中サイズ)
- ・産卵木1本(ナラ材)
- ・DOSさんの生オガ発酵マットをケース底に5センチ程度硬く敷詰め、その上に産卵木を置き月夜野さんのキノコマットで覆う2層マット式にしています。
- ・発酵マットを使用しているのでヒラタのメスは材だけでなくマットにも産卵してくれます。
H25.05.16 再度♂を産卵セットに投入
- ・産卵セットにメスを入れてから2週間。ケースの外側から見て卵が1つも見当たりません。材のみに産んでいるのでしょうか?それともペアリングがうまく言っていなかったのか?このペアには是非とも産んでほしい。そんな不安から判断が少し早い気もしましたが再度♂を投入しペアリングする事に・・・。
- ・今回は2週間同居させて6/1に♂をケースから出しました。この日もケース外側からの確認では幼虫&卵は見当たりません。。今後の爆産に期待です^^
H25.06.23 産卵セットから♀取り出し
- ・再ペアリング後、1ヶ月が過ぎました。この日、ケース外側から確認できたのは幼虫1頭、卵1個。
- ・ふ化したばかりの幼虫がいたので♀に殺されないように用心してメスを産卵セットから取り出しました。後は仕込んである産卵材に爆産してるといいんですけどね〜
H25.07.15 幼虫回収〜
- ・ケースの外から2頭の幼虫が確認できます。只、他にセットしているケースと比べると数が少ないです。まだ産卵材の中から出てきていない幼虫も沢山いるのでしょうか?産卵木に食痕があるかどうかの確認も兼ねてケースをひっくり返してみることに。
- ・産卵木に食痕はありませんでした。もう一度埋め戻してしばらく様子みですね。この日は結局、2頭の幼虫のみでした。
- ・菌糸プリンカップ200ccに投入しました。
H25.08.04 産卵材の割り出し〜
- ・あれから20日が経ちましたが、残念ながらケースの外からは幼虫が確認できません。期待感が薄いですが材割りをすることにしました。
- ・材を剥がしていくと2頭の幼虫が過ぐに出てきました!おっ。いるじゃん!と期待が高まりましたが、その後1頭もいないまま終了〜残念な結果となりました(TT)
- ・今回のペアリングではたったの4頭しか幼虫が採れませんでしたが、無事成虫まで育てていきたいと思います。うまく2ペアになって欲しいなぁ〜^^
- ・菌糸プリンカップ200ccに投入しました。
H25.09.21 菌糸ビンに交換〜
- ・4頭の幼虫はうまい具合に♂2♀2になってくれたようです。
- 大きいほうの♂は10gでした。幼虫の色からして今後の伸び幅は余り期待できそうもないですが、赤色系ヒラタとして羽化してくれれば嬉しいです^^
■ 飼育管理表
管理 No | 計測1回目 | 計測2回目 | 計測3回目 | 計測4回目 | 計測5回目 | 羽化日 / サイズ |
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No.25-001 | H25.07.15 -g |
H25.09.21 ♂ 9g |
H26.07月 ♂ 56mm |
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No.25-002 | H25.07.15 -g |
H25.09.21 ♀ 4g |
H26.07月 ♀ 33mm |
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No.25-003 | H25.08.04 -g |
H25.09.21 ♀ 5g |
H26.07月 ♀ 34mm |
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No.25-004 | H25.08.04 -g |
H25.09.21 ♂ 10g |
★ | |||
No.25-005 | ||||||
No.25-006 | ||||||
No.25-007 | ||||||
No.25-008 | ||||||
No.25-009 | ||||||
No.25-010 |
4頭いた幼虫の内、1頭の♂が蛹から羽化することなく★になってしまいました。
♂サイズは残念ながら60mmにも届かず。。。
成虫となった3頭は赤系色にならず。。。
色については、よく言われるメンデルの法則で考えると累代を続けることで検証できる為、
救われたのは♂と♀に分かれたので次世代に繋がったということですかね^^;