ブックオフオンライン【PC・携帯共通】

憧れのミヤマクワガタ

■ 昨年(H22)の初夏、黄金色に輝くミヤマクワガタ1ペアをクワガタ仲間の方に頂きました。
子供の頃を振り返って見ると、小学生の頃はクワガタを採りに近所の雑木林などに行っても捕まえることができたのはコクワガタやノコギリクワガタばっかりでした。 そんな中、本で見るミヤマクワガタのアゴや冠のかっこよさに小学生だった自分は強く惹かれたものです。 友達の間でも誰一人として捕まえた者はいなく幻のクワガタと言っていたのを思い出します。
今回頂いたミヤマは、福島県へオオクワ採集に行かれた時に捕まえたという天然ものです。 ミヤマは高温に弱い種類らしく我が家のように夏場にエアコンで涼しく温度管理ができない環境で飼育をしていると寿命が短くなって早く死んでしまうと聞きます。 そんなことから、頂いた翌日には産卵セットを組んで早速メスを投入しました。


福島県の天然ミヤマ♂

繁殖に挑戦!

■ ミヤマクワガタは飼育もブリードも人生初となりますので、産卵セットを組むにあたってはネット上で情報収集してみました。 産卵床に黒土を使っている方が割と多い気がしたので利用してみることにしました。


ミヤマクワガタの産卵セット


産卵セットに用意したもの


  • ・ プラケース(中サイズ)
  • ・ 黒土(ホームセンターで購入)
  • ・ 発酵マット(フォーテック社のFマット)
  • ・ 産卵木(朽木、ホームセンターで購入)


産卵セットの手順


  • 1、  「黒土」+「発酵マット」を半々ぐらいで混ぜ合わせ水分をやや多め(マットを手でギュっとにぎっても水が垂れない程度)に調整したものを ケースの底に5センチ程度固くひきつめます。
  • 2、  その上に産卵木を置きます。ミヤマは卵を木ではなくマットに産み付けるそうなので産卵木は不用のようですが、木が置いてあったほうが自然っぽくて♀も安心して 産卵に専念できるかなぁ〜っていう思いで置いています(笑) なので、産卵木は加水したりぜす買ってきたままの乾燥状態で置きました(爆)
  • 3、  あとは、「発酵マット」のみを産卵木が全部隠れない程度に軽く詰めます。
  • 4、  最後に、クワガタの転倒防止用に樹皮を置き、昆虫ゼリー与えれば産卵セットの完成です。

ビックカメラ.com

孵化しない卵(><)

■ 何日ぐらい経ったでしょうか?ふと、ケースの底を見ると卵が数個確認できました。
そして、最終的にはケースの外から卵を8個確認することができましたが、結局これら8個全ての卵は孵化しませんでした。
時期は7月であり、気温30℃という高温が災いしたためなのか?
そもそも、無精卵だったのか?
それとも、産卵セットの方法がいけなかったのか?
理由はわかりませんが、こうして初めてのミヤマクワガタのブリードは失敗に終わりました。

再び産卵セットのチャンス到来!そして・・・

■ 8月の下旬に家族で外房に出かけた夜の帰り道、外灯採集にてミヤマの♀を拾いました。
ミヤマは標高の高い場所に生息していると言われていますが、ここ千葉県での生息地は割と低い場所でも確認することができます。
 再びのブリードチャンスに帰宅後、直ぐ前回使用した産卵セットに♀を投入しておいた所、1週間後には早速産卵が確認でき、後日5個の卵がケースの外から確認できました。
月日は既に9月に入ったものの、ここ数年は残暑厳しく気温も30℃を越える暑い真夏日が続いています。そんな中、卵は9月下旬になっても中々孵化しません。すでに卵は濃い黄色になっているのでいつ孵化してもおかしくない状態です。前回もこのような状態でいつの間にか消滅していました。やはり今回も孵化は厳しいのかな。。
と思い始めた頃、1頭が無事に孵化!そして最終的には3頭を初令幼虫にて回収することが出来たのでした。

そんな待ちに待った幼虫3頭の飼育記録です。
すくすく大きく育つんだよぉ〜 ^^v


H22.11.13 初令にて回収してプリンカップに200mlに移す。

  管理 No  計測1回目  計測2回目  計測3回目  計測4回目  計測5回目  羽化日 / サイズ
   No.23-001  H23.10.24
    8g
  H24.04.15
    10g
 H24.06.10
    9g
      24/08 死亡
   No.23-002  H23.10.24
    8g
  H24.04.15
    8g
  H24.06.10
    9g
      24/08 死亡
   No.23-003  H23.06.26
    5g
  H23.07.18
    8g
  H23.10.24
    10g
  H24.04.15
    10g
  H24.06.10
    9g
  24/08 死亡

■H23年の夏を常温飼育で乗り切ることができるのか心配でしたが、夏期の間は飼育ボトルを室内ではなく屋外の物置下に置いていたことも良かったのかもしれません!?
3頭共、無事に死亡することもなく元気に乗り越えてくれました!これで孵化後1年が経過したので来年の初夏頃には羽化してくれそうな感じですね。


オスの大アゴには、エゾ型・フジ型・基本型と言う3種類の型があるので、どの型で羽化するのかも楽しみの一つです!

■H24.08.03
No.001と002が蛹化しているのに気が付きました。001は、冠が見えましたので♂。002はオシリ部分しか見えないので不明。003は、ビンの外からではわかりませんでした。
一年で一番気温が高くなる8月ですので屋外に置いているとは言え無事に羽化までこぎ着けるか少し心配です。


■H24.08.26
No.001→羽化途中にて★、No.002→蛹状態にて★、No.003→ビンの外見からまったく見えなかったので掘り出し→蛹室作成中の幼虫状態で★。
残念ながら3頭ともに死亡してしまいました。
2年間もの間、羽化を楽しみに幼虫飼育をしてきただけにショックです。昨年は幼虫状態で暑い夏を無事に乗り越えたことを考えると、蛹化や羽化するときに夏の高温では温度負担が大きく生体に掛かってくるのかもしれませんね。

機会があれば再度チャレンジしてみたいです。




ミヤマクワガタの幼虫・ ミヤマクワガタの3令幼虫

幼虫の気門・ オオクワやヒラタクワガタ幼虫と比較して、頭部や気門は濃い茶褐色の色をしていますね。

幼虫のおしり・ 他のクワガタ幼虫に比べて全体に毛深いですね。おしりも同様に毛深いですw

>> ヒラタクワガタの事なら! 情報いろいろ「ヒラタ採集と飼育記in千葉県」